今代司酒造

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5月中旬にJR東日本の「トクだ値タイムセール60%割引」のニュースが配信され話題となった。
「キュンパス」の10,000円もかなりお得だったが、こちらの方が割引率が高い。
ちょうど新潟方面の酒蔵見学に行ってみたい気持ちがあったので、5/22(木)のAM 5:00にニュースにもなった争奪戦に参加してみた。

当日はAM4:50にはログインして準備万端。あとは時間を待つだけの状態だ。
AM5:00を過ぎると超過負荷状態。次のページに進むのも数十秒は待つ感じ。まるで過負荷試験に参加しているようだった。
エラーが多発してセッションが切れるし、なんとかチケットを確保できるも最後の最後で過負荷によるクレジットカードの認証エラーなどを経験。数度のチャレンジでなんとか認証が通って、東京・新潟往復を8,420円で確保できた。
確保できたと同時に完全にサイトは停止してしまった。こちらもニュースの通りである。
ログインさえ出来なくなり本当に確保できたか分からない状況で諦めていたのだが、夜に確認したらちゃんと確保ができていた。

今回の目的地は新潟駅にほど近い「今代司酒造」さんだ。「いまよつかさ」と読むんだけど正直なかなか覚えられない。
新潟へは何度か行ったことがあるけど全部車だった。新幹線で行くのは初めてである。
新潟駅から歩いて15分くらいの距離にあり、全てのお酒に醸造アルコールを使用せず、純米酒オンリーで勝負している珍しい酒蔵だ。
醸造アルコールは体に悪いだとか品質が悪いだとかのイメージがある方が多い。それは戦前戦後の本当に質の悪い三増酒のイメージが強いからで、今の時代ではそんな事は無い。純米酒は年によって風味がバラつきやすく日本酒の風味を調える意味では大切で、品評会に入選するのはアルコール添加している物の方が多かったりする。
が、いかにバラつきをいかに出さないかも技術が必要だったりするし、日本酒マニアは大抵純米酒派が多いので、昔ながらの伝統を守りつつ独自性を出している酒蔵である。

新潟には新幹線の始発で行ったのだが8:10には到着する。
ちょっと見学時間まで時間があるので、新潟で有名なB級グルメである万代そばの「バスセンターのカレー」を食べに行くことにした。
このお店は8時開店で、新潟駅からは10分くらいの距離だ。

バスセンターへの道順は悩まなかったものの、肝心の万代そばは少々分かりにくい場所にあった。
本当にバス乗場の中にあり、近くの6番乗り場からはバスが発車しているような場所だ。
なんとか8:40頃に着いたのだが、人は並んではいないものの結構な混雑。
周りをみてみると、そば屋のはずなのに全員カレーだったのが面白い。
折角なので大盛カレーを食べようかと思ったが、朝なので普通カレー580円をチョイス。

が、これが失敗だった。
食券をだすと、ご飯の量が普通じゃ無かった。遠目に見ていると「おっ!ちょっと大盛?」とか喜んでいたら、次々にご飯が盛られるのである。気がついたら想定の倍はあった。とてもお米不足とは思えない。
その上に、ルーがこれでもか!とかけられるのだ。
カレーは運ぶのも大変なほど大盛である。既にこぼれそうだ。

一般的なカレーより黄色味が強い。一口頂くとどこか懐かしい感じの味だ。とはいうものの家庭での実現は中々難しい感じで、予想よりもスパイシーだった。豚肉の臭みが少々気になったが、このお値段にしては美味しい。
大盛にしなくて良かった。普通サイズでもなかなか量が減らない。。。
水で流し込むように食べきったが、お腹にはもう何も入らない感じだ。
そんな状態なので少しでも腸に送るべく、ここから歩いて今代司酒造へ向かった。
30分くらい歩いたろうか、なんだか自分がちょっとカレー臭い。。。

場所はすぐに分かるけど、看板が無いので人によっては分かりにくいかも。
ただ錦鯉が有名なので、それが分かれば問題ない。

かなり早めに着いたので、先にお土産を物色しておく。
待っている間に、たまに鳴る風鈴の音色が心地良い。
お店はとてもきれいでインバウンド向けなのかトラディショナルな感じ。最近改装したように見える。酒蔵っぽくは無いが日本のイメージが良く出ていると思う。

時間になり、靴をサンダルへ履き替える。こちらは寒造りのみの酒蔵のため仕込みは終わっている。日本酒業界では大抵7月~6月が年度になるので年度末の時期になる。
そのためか蔵内に漂う独特の香りは薄い。
中に入ると、雰囲気はまるで変わりとても歴史を感じる。多少改装等してあると思うのだが1899年(明治32年)のものだ。

早速、仕込から説明を受ける。一番の特徴は、このサーマルタンクだろう。
おそらく新洋技研工業株式会社製で平成6年より設置された物だ。比較的新しく見えるが、もう30年使用されているね。こちらが無いと徹夜で温度管理をする必要があるので、導入後は蔵人の作業効率がかなり上がったそうだ。ちなみにサーマルタンク自体の歴史はもう少し古く、昭和60年に福井県の黒龍酒造が始まりと言われている。

ただこちらの酒蔵は、昔ながらの酒造りの伝統を守るため木桶での製造も行っているとのことだ。非常に手間暇がかかるので、酒蔵にとってはコストパフォーマンスが良くないだろう。さすがに山おろしはしていないそうだが、ちょっと復活も考えているとのことだった。

残念ながら酒母造りに関する箇所については見学対象外。なので麹室などは見られなかった。代わりに日本酒に関する展示コーナーがある。

酒蔵見学では珍しい「火入れ」についても説明があった。見学コースには無い方が多い。
こちらは蛇管に通すタイプで、65度で火入れするとのこと。実際に稼働中だった。
ハイテクマシーンの様な機械を使うところもあれば、瓶に詰めて湯煎するようなところもあるし、意外と個性がでるところなのかも。

そしてお待ちかねの試飲コーナー
手前のお酒は無料。プラスしてLINE登録すると、木桶のお酒がおまけで頂ける。

もちろん自分は有料試飲コーナーへ突撃する。1,000円だ。
こちらのフラッグシップである「錦鯉」を頂けねば。
試飲は一杯のみなので、なみなみとつがせて頂く。

一口頂くと、なぜか味がボケ気味。どことなく大地の香りを感じるのだが。。。
あー、これ絶対バスセンターのカレーだ。和らぎ水が用意されていたので数回リセットを試みたものの全然消えない。胃から上がってくる。
フルーティな吟醸香を感じ、ちょっと辛口だろうか。
鼻から抜ける香りは、微妙にターメリックを感じる。。。
うーん。今回は完全な失敗。。。

他に試飲された方はさっさと出られたのだが、自分は全種類試飲してみた。一応30分限定だけど、ギリギリまで。
「IMA 牡蠣のための日本酒」については非常に特徴的。甘く酸味が特徴で日本酒だけど日本酒じゃない感じ。たぶん味の濃い料理でも負けない。
「木桶仕込み 純米大吟醸 今代司」も、繊細な感じをなんとか感じた。
ただ、その他のお酒については、ほとんど違いが分からなかった。。。
番外になるけど梅酒がとてもおいしい。さすがに日本酒との違いは分かった。
仕方が無いので、お酒をしこたま買い込んでみた。税込11,000円以上だと送料無料でお得なのである。

もちろんお決まりのガチャもやった。全部税込み550円以上の商品なので、選ばないのであればちょっとお得。一緒に同梱して送付して貰った。

今回の見学で勉強になったことは、試飲前に絶対カレーを食べてはいけない!
当たり前だけど、この年になって初めて知ったのだった。

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