農大ビアフェス2025 in 世田谷

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東京農業大学のOBが集まり、農大で初めてビアフェスが開催された。
壱岐にあるアイランドブルワリーの原田氏の音頭で、長年の夢をかなえるべく各地のブルワーが集まったイベントだそうだ。
数多のビアフェスに参加しているが、醸造に関する学科を設置している農大のブランドは絶大。加えて教授によるトークセッション等も開催されるとのことである。
こんなフェスは滅多に参加できない。

10:45頃に現場についたのだが、既に人が多すぎ。まだ時間前なのに既に野外席は埋まっているような状況だ。ちょうど朝市を開催していたようで、その流れで参加した人も多かったみたい。
トークセッションを行う国際センターの特設ステージ前の席が空いていたので、なんとかそこに陣取る。運良く最前列のテーブル。
教授によるトークセッションは11:30から開催だったのだが、11:15には全てのテーブルが埋まってしまうほどの盛況ぶりである。
違和感を感じたのはグループでの参加がほとんどいない。各テーブルに1人が陣取ってる。
完全にガチ勢だけで席が埋められているような状況だ。空気感が違うしマニアレベルが違う感じがする。
人によってはメモ帳はもちろん録音準備をしているほどだ。

11:00になったのでブルワリーを巡る。どこも長蛇の列なのだが、なぜか昭島市にあるイサナブルーイングが誰も並んでいなかったので、「とりあえずビター」をオーダーしスタート。
トークセッションまで時間を潰す。

トークセッションが始まると皆さんお行儀が良い。大変静かだった。
ビール造りに関するトークを始め東京農業大学の学生さんについてなど、盛りだくさん。
徳田教授による菌探しの話などもあったが、どことなく「もやしもん」の樹教授を思わせ面白い。
なるべく聞き手が分かるように言葉を選んで話されていたのが分かるのだが、トークセッション中にグルコース、マルトースの言葉が普通に出た。しかも教授では無くブルワーの方だ。さすが大学である。
ただ今回の参加者はそんなに難しいとは感じていなかっただろう。マニアの間では自動的にブドウ糖、麦芽糖に変換されるので全く問題ない。というか、大学だけにそのレベルのトークを期待していたりする。

実のところ11:00になったらサプライズで農大応援団による通称大根踊りが見られるかと思ってスタンバっていたのだが、さすがに無かった。ただトークセッションでは心残りだったとの発言があり、もしかしたら来年以降は観覧できるかも。
チア部や吹奏楽部もそこそこ有名だと思うので、こちらにも期待。

トークセッションも終わり、外を見ると大混雑である。人口密度が高すぎ。
朝にいろんなビールを確認していたのだが、最も気になったのがアイランドブルワリーの「MOON BEAUTY」先ほどトークセッションで話されていた方のブルワリーである。
このビールは東京農大で分離された月下美人の花酵母を使ったビールである。ビアフェスの為に仕込んだビールとのことだ。
で、並んだのだが、これがすごい。買うまでに20分はかかった。ここまで並んだのは初めてである。
通常のビアフェスだと5分程度じゃ無いだろうか。。。

お店の方の説明によると、日本酒酵母を使っているとのことだ。そのため泡が無いとの事。
やっと購入できたので一口頂く。
おっとビールと言うより日本酒のカクテルに近いかも。ビール独特の喉越しは無い。ストレートにくるのでボディが重たい印象。香りも独特で甘い感じ。酸味が強めだろうか。個性が強い。ビールスタイルは全く不明だが、頭の中にピケットが浮かんだ。そんなビール。
残念ながら自分には少々合わなかった。残念。でも何事も経験。

で、次のビール次のビール。。。と飲むこと5杯。
ちなみにカップはお店ごとに違った。オリジナルを使っているところも。
フードを買うのにも30分かかった。席で楽しむより並ぶ方が長い。。。
席が近いので15:00から始まるポッドキャストの公開収録も聞いていたけど、ほとんど誰も聞いていない。というか周りがうるさくて何を言っているのか分からない。。。

仕方が無いので、お土産を買って帰るとする。
ダメ元でアイランドブルワリーの方に「量り売りは対応していますか?」尋ねたところ、「グラウラーでって事でしょうか?」とのことだったので、持ってきていると答えたらOKとのことだった。ちょっと驚かれたけど。
ということで、IPAをお持ち帰りして、家で楽しむこととした。

再び30分くらい並んだのだが、ふと前の人の荷物を見るとREVOMAXが見える。これはただの水筒では無く炭酸対応の魔法瓶みたいなものだ。いわゆるグラウラーと呼ばれ事実上ビール専用の持ち帰り容器である。このREVOMAXは特に有名で、今日は何度も見かけた。席確保用にも置かれていたし、それだけガチ勢が多かったのだ。ちなみに自分も同じREVOMAXのシルバー20oz(592ml)を持ち込んだ。
6時間程冷却を保つのが売りだが、逆に冷蔵庫で冷やしにくいのが難点。
それ以外はかなり使いやすい。

総括すると、このフェスはレベルが高い。
基本的にサーブはブルワリーの方か、農大のボランティア?が行っているようだ。
そのためサーブも温度管理も完璧である。ちなみにグラウラーへ注ぐときも、酸化しないようガンガン溢れる泡を押しつぶしつつ蓋をしてくれた。素人では知らない手さばき、慣れている。
一般的なビールと比べると高額に感じる方も多いと思うが、非常にお手ごろ価格だった。余計な場所代がかかっていないからだろうし、儲けたいというより知ってもらいたいという事を強く感じた。

もし参加するなら11時前に到着することをお勧めする。混雑がひどいのと、14時を過ぎるとフードもビールも売り切れが始まる。
どうしても座りたい場合は、国際センターの周りにベンチがあるので、そこに座ると良いだろう。芝生エリアにはビニールシートを用意している人もいたので、邪魔にならない程度なら許可されているようだ。
意外な穴場は国際センター2Fの会議室。ここは外には案内が特になかったのでガラガラ。
テーブルは講義室にあるものなので、学生気分が味わえるかも。
トイレが不足していたので、特に女性は2Fトイレの利用がお勧め。

ただ次回以降の開催は芝生エリアでは難しい気がする。おそらく参加するブルワリーが増えそうなのと、人が裁けない。
グラウンド開催とかになるのでは?と思っている。
次回以降の開催も実に楽しみなイベントだった。

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