酒造りのトップとして「杜氏」は良く聞くが、「頭役」は聞き慣れないだろう。日本酒界隈では一般的な「とうやく」よりは「かしらやく」と読む方が多い。
「蔵元」は経営者(オーナー)を差し、製造部門のトップが「杜氏」である。「杜氏」は酒造りだけでは無くて、酒税に関する帳簿だとかの管理者でもあるので多種多様な仕事をこなしている。そこで「杜氏」を補佐する実質No.2が「頭役」だ。大きな蔵元ではさらに「頭役二番」という役職を置いているところもある。
たまたま「石川酒造感謝デー「頭役」と巡る酒蔵見学」という有料の酒蔵見学会があったので参加してみた。
ちょっと確認すると3月は2,200円で5月も2,200円なのだけど、4月だけは2,300円。どうやら「頭役」プレミアムが付いている。人気なのか自分でチケットが完売になった。
普通の方に比べてマニアックな話題が聞けそうだ。楽しみである。
石川酒造は東京都福生市にあり拝島駅から徒歩15分の距離にある。駅からちょっと歩くのだが西武拝島線とJR青梅線が利用できるのでアクセスは大変良い。澤乃井で有名な小澤酒造は駅近だけど青梅より先にあるので電車の本数が無いので大変である。

無事到着。感謝デーの割には思ったより人が少ない。
併設のレストランはさすがに結構混雑していた。

初めての見学だったので散策する。自由見学は10~20分程度らしい。そこまで広くは無いが歴史を感じさせる建物や庭だ。

こちらではクラフトビールの製造も行っている。誰も気にしていないようだったが、電気は付いていた。立ち入り禁止だけど覗くことは可能だ。
一番奥にある向蔵ビール工房をちらっと覗いたらタンクが見えた。ワイヤーガラスなので見にくいが、隙間をカメラで通すとよく見えた。たぶん手前が発酵タンクで奥が熟成タンク。ただ今回はちょっと見学の対象外。

感謝デーは露店が出される。酒蔵見学まで1時間ほどあったので、軽く喉を潤すことにする。
まずはTOKYO X 豚まんとセッションエールをチョイス。

これでビールが500円は安い。
さっそくセッションエールをいただく。柑橘系の香りが広がると、やや強めの苦味が来る。アルコール感は強くなく非常に飲みやすい。
一緒に購入した豚まんとの相性は抜群。

外は非常に静かだ。
まるで自分のためだけに用意された空間。
なぜか「感謝デー」な井戸裏の無料席には誰もいない。。。
大混雑だったらどうしようと心配だったが杞憂に終わった。
席を譲る必要も無いので2杯目をいただくことにする。

ビールが気になって仕方ないけど
瑞る青 スパークリング
「ここでしか飲めない!!」って、飲むしか無いじゃん。

うわー!グラスを割ったらどうしよう?と恐る恐る席に着いたのだが、全く心配はいらなかった。プラスチック製だった。良く出来てるね~。
一口飲んでビックリ。日本酒なんだけど日本酒じゃ無い感じ。濃厚な甘さを感じるが果実のような酸味と微発泡の炭酸が心地よい。貴醸酒よりは甘すぎず、シードルのようなテイストだが味は濃いめ。
何も情報が無ければ日本酒とは思われない感じで、日本酒が苦手な方でも飲みやすいだろう。
自分も絶対おすすめです!

まだまだ時間があるので、酒カクテルをいただくことにする。
「苺と桜、選ぶならどっち?」と聞かれても。。。

これを見てしまったからには、もちろん両方いただく。
まずは桜から。
作っているところを盗み見ると、桜の濁り酒1に対して、東京仕込み水サイダーが1.5位の感じ。
メジャーカップで無く電子はかりで計測。なるほど、たしかにその方が全然効率が良い。
ただ店員さんはこう言った「手元が狂ってしまい、かなり濃いです!」
えっ?まぁ当たりなのかもしれない。気にせずいただくことにする。

一口頂くと、春が広がる。さくらの香りだ。ピンク色がきれい。さくらもちのような感じで、こちらも少々甘め。炭酸もちょうどよい感じで、濃いイメージはなかった。自分には丁度良い。
あまり日本酒の感じがしないので非常に面白い。

次に苺
こちらは苺の濁り酒1に対して、東京仕込み水サイダーが3の感じ。
うん、一般的なソーダ割りと同じ配合だ。ただこちらの方が色は濃い。
早速頂くと苺ミルクなテイスト。苺の酸味を強く感じる。こちらも甘めだが、すっきりとしてちょうど良いくらいかも。たぶん先ほどよりサイダーの量が多いからだろう。
ただ自分はサイダー少なめが合っている気がする。
桜と苺、どちらかを選べと言われれば桜に軍配。

そんなこんなで15分くらい前になった。
受付だけ済ませておく。
ちょっと微妙な待ち時間だったので、ガチャだけすることにした。
誰も並んでいない。やりたい放題である。
よく見るとガチャの中身がおかしくない?
缶バッチと一緒に、必ず謎の紙が入っているように見えるのだけど。。。
感謝デー特別仕様「えっ!?っていうのアタリます。」ってのに期待して回してみる。
えっ!?

いきなりアタリのようだ。
クラフトビールの「多摩の恵 ピルスナー」が当たってしまった。定価で770円だ。500円で770円の品物があたった。ラッキーである。
おまけの「さかずきん」の缶バッチは、都内のイラストレーターのグループで「さかずきん制作委員会」が制作している。特に石川酒造さんのオリジナルキャラと言うわけでは無いが、よく見ると持っている瓶に特徴があり、おそらく「多満自慢 純米大吟醸」だろう。老眼で良く見えないが。。。
オリジナルの缶バッチみたい。
これは楽しい。
まだまだ時間があるのでもう一回挑戦だ。
ええっ!?

またまたアタリ?
日本酒の「多満自慢 東京の森」が当たってしまった。定価で\1,210。半額以下で入手できてしまった。
正確には、リキュールだったりする。杉を熟成酒に漬け込んだ日本酒なので、カテゴリー的にはリキュールになってしまうのだ。
この手のガチャは余った販促品とかが入っていることが多いのだけど、これだけ当たるのであれば感謝デーで「せらガチャ」は必ずやったほうがいいね。
お土産にどれを買ったら良いか分からなければ、知らないお酒に巡り会えるチャンス!
「せらガチャ」で決めるのもいいだろう。気前が良すぎる。

うきうきしていたら、ちょうど時間になった。
ちょっぴり飲み過ぎたかな。。。
続く
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